【公認会計士の仕事と魅力】キャリア編
前回の試験制度・就職・年収編に続き今回は公認会計士のキャリアについてです。
◆就職先・難易度
前回の記事と重複しますが、おそらく9割以上の方が監査法人に就職します。
監査法人の数は実は約250もあるのですが、多くの方はBig4などと呼ばれる大手監査法人を選択します。
就職難易度は年により大きく異なりますが、25歳前後までに合格すれば特に就職先には困らないでしょう。
◆キャリア序盤(1〜4年目)
上述のように多くの方が監査法人に就職し、基本的には公認会計士登録が完了するまでの約4年程度は在籍します。
◆キャリア中盤以降(5年目以降)
公認会計士登録後は退職する方がかなり目立ちます。
組織や年により大きく異なるものの、10人入社したとしたら5年後には5人前後になっているケースが多いのではないでしょうか。
このタイミングで退職する人が多いのは、公認会計士という肩書き(=社会的信用)を手にしたことに加え、主任(主査)を1年程度担当して監査業務を一通り経験した=公認会計士として基本的な業務は出来るようになったことや、年齢的にも30歳前後と区切りが良い、といった理由もあります。
もちろん引き続き監査法人に在籍することで色々な経験は詰めますが、監査という業務に関しては拠り所となる監査基準が基本的に大きく変わることはないため、担当監査先が変わったとしても同様の業務を行うこととなります。
公認会計士登録というのは、キャリアにおいて形式的(資格)にも実質的(能力)にも非常に重要な節目です。
◆退職後のキャリア
人それぞれではありますが、最近ではコンサルを含め一般事業会社への転職が多いと感じます。
主に会計業務に関するコンサルや、経理、経営企画など公認会計士のスキルを活かせる業務は多くあります。
また、最近は少し減ってきましたが私のように独立開業する方も引き続きいます。
その他、他監査法人への転職や、公認会計士は税理士登録も可能であることを活かして税理士法人へ転職する方もいます。
◆監査法人を退職する理由
これも人それぞれではありますが、公認会計士としての知識・経験を活かして違うフィールドに挑戦してみたいとか、組織に属さずに自分の好きなように働きたいといった、比較的ポジティブな要因が多いと感じます。
会計全般に関する知識は汎用性が高く、また業務の性質上フリーランスや非常勤としても働きやすいことから、働き方を自分で選びやすいです。
ただ、一般の事業会社と同様ではありますが、監査法人でのキャリアに行き詰まったというネガティブな理由で退職される方がいるのも事実です。